鉛健康診断とは of 健康診断のポイント

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鉛健康診断とは

(1)鉛健康診断の実施義務(鉛則第53条第1項)

 事業者は、「(2)鉛健康診断を実施すべき業務」に掲げる鉛業務(遠隔操作によつて行う隔離室におけるものを除く。)に常時従事する労働者に対して、雇入れの際、その業務への配置替えの際、その後6か月または1年(令別表第四第十七号及び第一条第五号リからルまでに掲げる鉛業務又はこれらの業務を行う作業場所における清掃の業務に従事する労働者に対しては、一年)以内ごとに1回、定期に、「(3)鉛健康診断の項目」について、医師による健康診断を行わなければなりません。

(2)鉛健康診断を実施すべき業務(令第22条第1項第4号、令別表第4)

 次の鉛業務(遠隔操作によって行う隔離室におけるものを除く。)

  1. 鉛の製錬又は精錬を行なう工程における焙焼、焼結、溶鉱又は鉛等若しくは焼結鉱等の取扱いの業務(鉛又は鉛合金を溶融するかま、るつぼ等の容量の合計が50リットルをこえない作業場における450度以下の温度による鉛又は鉛合金の溶融又は鋳造の業務を除く。2から7まで、12と16において同じ。)
  2. 銅又は亜鉛の製錬又は精錬を行なう工程における溶鉱(鉛を3パーセント以上含有する原料を取扱うものに限る。)、その溶鉱に連続して行なう転炉による溶融又は煙灰若しくは電解スライム(銅又は亜鉛の製錬又は精錬を行なう工程において生ずるものに限る。)の取扱いの業務
  3. 鉛蓄電池又は鉛蓄電池の部品を製造し、修理し、又は解体する工程において鉛等の溶融、鋳造、粉砕、混合、ふるい分け、練粉、充てん、乾燥、加工、組立て、溶接、溶断、切断若しくは運搬をし、又は粉状の鉛等をホツパー、容器等に入れ、若しくはこれらから取り出す業務
  4. 電線又はケーブルを製造する工程における鉛の溶融、被鉛、剥鉛又は被鉛した電線若しくはケーブルの加硫若しくは加工の業務
  5. 鉛合金を製造し、又は鉛若しくは鉛合金の製品(鉛蓄電池及び鉛蓄電池の部品を除く。)を製造し、修理し、若しくは解体する工程における鉛若しくは鉛合金の溶融、鋳造、溶接、溶断、切断若しくは加工又は鉛快削鋼を製造する工程における鉛の鋳込の業務
  6. 鉛化合物(酸化鉛、水酸化鉛その他の厚生労働大臣が指定する物に限る。以下同じ。)を製造する工程において鉛等の溶融、鋳造、粉砕、混合、空冷のための撹拌、ふるい分け、か焼、焼成、乾燥若しくは運搬をし、又は粉状の鉛等をホッパー、容器等に入れ、若しくはこれらから取り出す業務
  7. 鉛ライニングの業務(仕上げの業務を含む。)
  8. 鉛ライニングを施し、又は含鉛塗料を塗布した物の破砕、溶接、溶断、切断、鋲打ち(加熱して行なう鋲打ちに限る。)、加熱、圧延又は含鉛塗料のかき落しの業務
  9. 鉛装置の内部における業務
  10. 鉛装置の破砕、溶接、溶断又は切断の業務(9に掲げる業務を除く。)
  11. 転写紙を製造する工程における鉛等の粉まき又は粉払いの業務
  12. ゴム若しくは合成樹脂の製品、含鉛塗料又は鉛化合物を含有する絵具、釉薬、農薬、ガラス、接着剤等を製造する工程における鉛等の溶融、鋳込、粉砕、混合若しくはふるい分け又は被鉛若しくは剥鉛の業務
  13. 自然換気が不十分な場所におけるはんだ付けの業務(臨時に行なう業務を除く。14から16までにおいて同じ。)
  14. 鉛化合物を含有する釉薬を用いて行なう施釉又は当該施釉を行なつた物の焼成の業務
  15. 鉛化合物を含有する絵具を用いて行なう絵付け又は当該絵付けを行なつた物の焼成の業務(筆若しくはスタンプによる絵付け又は局所排気装置若しくは排気筒が設けられている焼成窯による焼成の業務で、厚生労働省令で定めるものを除く。)
  16. 溶融した鉛を用いて行なう金属の焼入れ若しくは焼戻し又は当該焼入れ若しくは焼戻しをした金属のサンドバスの業務
  17. 動力を用いて印刷する工程における活字の文選、植字又は解版の業務
  18. 前各号に掲げる業務を行なう作業場所における清掃の業務(9に掲げる業務を除く。)

※備考

  1. 「鉛等」とは、鉛、鉛合金及び鉛化合物並びにこれらと他の物との混合物(焼結鉱、煙灰、電解スライム及び鉱さいを除く。)をいう。
  2. 「焼結鉱等」とは、鉛の製錬又は精錬を行なう工程において生ずる焼結鉱、煙灰、電解スライム及び鉱さい並びに銅又は亜鉛の製錬又は精錬を行なう工程において生ずる煙灰及び電解スライムをいう。
  3. 「鉛合金」とは、鉛と鉛以外の金属との合金で、鉛を当該合金の重量の10パーセント以上含有するものをいう。
  4. 「含鉛塗料」とは、鉛化合物を含有する塗料をいう。
  5. 「鉛装置」とは、粉状の鉛等又は焼結鉱等が内部に付着し、又はたい積している炉、煙道、粉砕機、乾燥器、除じん装置その他の装置をいう。

(3)鉛健康診断の項目

①  業務の経歴の調査
②  鉛による自覚症状及び他覚症状の既往歴の調査並びに④及び⑤に掲げる項目についての既往の検査結果の調査
③  鉛による自覚症状又は他覚症状と通常認められる症状の有無の検査
④  血液中の鉛の量の検査
⑤  尿中のデルタアミノレブリン酸の量の検査

項目の省略

 (3)鉛健康診断の項目(6か月以内ごとに1回、定期に行うものに限る。)は、前回の健康診断において、④及び⑤に掲げる項目について健康診断を受けた者については、医師が必要でないと認めるときは、その項目を省略することができます。

(4)鉛健康診断の追加の健康診断

 事業者は、「(2)鉛健康診断を実施すべき業務」に常時従事する労働者で、医師が必要と認めるものについては、「(3)鉛健康診断の項目」のほか、次の項目の全部又は一部について、医師による健康診断を行わなければなりません。
①  作業条件の調査
②  貧血検査
③  赤血球中のプロトポルフィリンの量の検査
④  神経内科学的検査

(5)労働者の健康診断受診義務

 労働者は、事業者が行なう健康診断を受けなければならない義務があります。
 ただし、事業者が指定した医師又は歯科医師が行なう健康診断を受けることを希望しない場合で、他の医師又は歯科医師の行なう労働安全衛生法に基づく健康診断に相当する健康診断を受けて、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでありません。

(6)診断

 事業者は、労働者を鉛業務に従事させている期間、又は鉛業務に従事させなくなっててから4週間以内に、腹部の疝痛、四肢の伸筋麻痺若しくは知覚異常、蒼白、関節痛若しくは筋肉痛が認められ、又はこれらの病状を訴える労働者に、すみやかに、医師による診断を受けさせなければなりません。

(7)健康診断結果の記録

 事業者は、この健康診断の結果に基づき、鉛健康診断個人票を作成して、これを5年間保存しなければなりません。

(8)健康診断の結果についての医師からの意見聴取

 事業者は、この健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者の健康診断の結果に基づいて、その労働者の健康を保持するために必要な措置について、次の方法によって、医師の意見を聴かなければなりません。

①  この健康診断が行われた日(上記(5)のただし書きの場合は、その労働者が健康診断の結果を証明する書面を事業者に提出した日)から3か月以内に行うこと。
②  聴取した医師の意見を鉛健康診断個人票に記載すること。

(9)健康診断実施後の措置

 事業者は、健康診断の結果についての医師の意見を勘案して、その必要があると認めるときは、その労働者の実情を考慮して、次のような適切な措置を講ずる必要があります。

① 就業場所の変更
② 作業の転換
③ 労働時間の短縮
④ 深夜業の回数の減少等の措置
⑤ 作業環境測定の実施
⑥ 施設又は設備の設置又は整備
⑦ 医師の意見を衛生委員会、安全衛生委員会、労働時間等設定改善委員会へ報告
⑧ その他の適切な措置

<参考>
LinkIcon健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針

(10)健康診断の結果の通知

 事業者は、この健康診断を受けた労働者に対して、遅滞なく、健康診断の結果を通知しなければなりません。

(11)健康診断結果報告義務

 事業者は、この健康診断(定期のものに限ります。)を行なったときは、遅滞なく、鉛健康診断結果報告書(様式第3号)を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。

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